vol.193_変化はいつも自分から始まる。【動く】0106

いつも人の悪口や文句ばかり言っている人に共通していることのひとつは、感謝の視点が欠けていることを前回伝えました。

今日は先週の続きで「矢印を自分に向けることの大切さ」についてお話ししたいと思います。

 

私たちの周りには、いつも誰かの悪口や文句ばかりを言っている人がいますよね。

そういう人には、ある共通点があります。

それは「矢印が常に他人に向いている」ということです。

 

つまり、いつも誰かの欠点を指摘して、自分のことは棚に上げている。

人のダメなところには敏感なのに、自分のことになるとまったく見えていない。

こういう人、意外と多いのではないでしょうか?

 

では、もしその矢印を自分に向けてみたらどうなるでしょう?

例えば、誰かの言動にイライラしたとき、「あの人が悪い」と考えるのではなく、「自分はどうだろう?」と問いかけてみる。

そうすることで自分自身のあり方を見直し、改善するきっかけが生まれます。

そして実は、それこそが自分の周りの環境を良くする一番の近道なんです。

 

他人を変えることは簡単ではありません。

でも、自分自身を変えることは、少なくとも「努力できる」ことです。

それなのに、多くの人は自分を見直すことよりも、変えられない他人を変えようとしてしまいます。

 

「お前が悪い」と他人にばかり矢印を向けていると、自分の行動には何の変化も起きません。

それは、まるで自分には適用しないルールを他人にだけ押しつけているようなもので、いわゆる“ダブルスタンダード”です。

でも一人ひとりが、自分の言動や考え方を客観的に見つめて、少しずつでも改善していけたなら…。

それが結果的に、職場や家庭、友人関係など、自分以外の人たちとの関係も良くしていく力になります。

 

矢印を自分に向ける。それは、決して自己否定ではありません。

むしろ、自分をより良くしていくための前向きな姿勢です。

今日の「知行合一のススメ」を「自分ごと」として聞いている人は素直な人です。

もし自分ではなく誰かのことを思い浮かべ「〇〇のことを言っている」と思っていたら、それ自体が、矢印が外に向いているということです。

今日のこの話が、皆さんが何かにイライラしたとき、「まず自分に矢印を向けてみよう」と思えるきっかけにしてください。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長で、
ジッピー行政書士事務所の代表行政書士です。