vol.195_できない理由を探さない。【言い訳】0059

みなさんは、「運がいい」とか「運が悪い」と感じたことがありますか?

たとえば、テストでいい点が取れたとき、「ラッキーだった!」と思うかもしれませんし、友だちとケンカしてしまったとき、「今日はついてないな…」と思うかもしれません。

でも実は、そうした「運」や「不運」は、空から突然降ってくるものではないんです。

自分の考え方や行動が、それを引き寄せていることもあるんです。

 

このことに気づくと、他人を責めたり、学校や社会のせいにしたりする代わりに、「自分は何ができるだろう?」と考えられるようになります。

私たちは毎日、いろんなことを経験しています。

その中で、「これはいいこと」「これは悪いこと」と、自然と判断しています。

でもその判断って、実は人それぞれなんです。

たとえば、同じできごとがあったとしても、国や文化が違う人は、まったく反対の受け止め方をすることがあります。

つまり、「良い」「悪い」は、そのできごと自体にあるのではなくて、私たちの感じ方や考え方によって決まっているんです。

人は、自分の信じていることを証明するために、「証拠」を集める習性があります。

たとえば、何かイヤなことがあったとき「やっぱり自分はツイてない」と感じてしまう。

そして、その証拠を後づけで探し始めるのです。

でも逆に、うれしいことがあったときは「自分って運がいい」と思って、それに合う証拠を探すんです。

 

要するに、自分が「そうだ」と思ったことを、後からでも説明できる理由を見つけてしまう。

それが私たちの心の働きです。

 

たとえば、「時間がないからできない」「お金がないからムリ」と言う人がいます。

でも実は、その人は最初から「やらない」と決めていることが多いんです。

「できない理由」を探して、自分を納得させているんですね。

だからこそ、イヤなできごとが起きたときでも、それを「違った見方」で見てみることが大切です。

苦しい状況でも、「この経験から何かを学べるかもしれない」と思えると、少しだけ前向きになれます。

 

もちろん、つらいことがなくなるわけではありません。

でも「この経験も自分の成長につながる」と考えることができれば、乗りこえる力もわいてくるんです。

物ごとの感じ方は、自分の心の持ち方しだい。

「ツイてない」と思ったときこそ、自分の考え方を変えてみるチャンスなんです。

みなさんも、ぜひ覚えておいてください。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長で、
ジッピー行政書士事務所の代表行政書士です。