みなさんは、「運がいい」とか「運が悪い」と感じたことがありますか?
たとえば、テストでいい点が取れたとき、「ラッキーだった!」と思うかもしれませんし、友だちとケンカしてしまったとき、「今日はついてないな…」と思うかもしれません。
でも実は、そうした「運」や「不運」は、空から突然降ってくるものではないんです。
自分の考え方や行動が、それを引き寄せていることもあるんです。
このことに気づくと、他人を責めたり、学校や社会のせいにしたりする代わりに、「自分は何ができるだろう?」と考えられるようになります。
私たちは毎日、いろんなことを経験しています。
その中で、「これはいいこと」「これは悪いこと」と、自然と判断しています。
でもその判断って、実は人それぞれなんです。
たとえば、同じできごとがあったとしても、国や文化が違う人は、まったく反対の受け止め方をすることがあります。
つまり、「良い」「悪い」は、そのできごと自体にあるのではなくて、私たちの感じ方や考え方によって決まっているんです。
人は、自分の信じていることを証明するために、「証拠」を集める習性があります。
たとえば、何かイヤなことがあったとき「やっぱり自分はツイてない」と感じてしまう。
そして、その証拠を後づけで探し始めるのです。
でも逆に、うれしいことがあったときは「自分って運がいい」と思って、それに合う証拠を探すんです。
要するに、自分が「そうだ」と思ったことを、後からでも説明できる理由を見つけてしまう。
それが私たちの心の働きです。
たとえば、「時間がないからできない」「お金がないからムリ」と言う人がいます。
でも実は、その人は最初から「やらない」と決めていることが多いんです。
「できない理由」を探して、自分を納得させているんですね。
だからこそ、イヤなできごとが起きたときでも、それを「違った見方」で見てみることが大切です。
苦しい状況でも、「この経験から何かを学べるかもしれない」と思えると、少しだけ前向きになれます。
もちろん、つらいことがなくなるわけではありません。
でも「この経験も自分の成長につながる」と考えることができれば、乗りこえる力もわいてくるんです。
物ごとの感じ方は、自分の心の持ち方しだい。
「ツイてない」と思ったときこそ、自分の考え方を変えてみるチャンスなんです。
みなさんも、ぜひ覚えておいてください。