vol.196_I(アイ)メッセージの力。【意見具申】0068

今日は、職場のコミュニケーションを円滑にするための「I(アイ)メッセージ」と「Youメッセージ」についてお話しします。

まず、それぞれの定義から確認しましょう。

「Iメッセージ」とは、自分の気持ちや考えを「私」を主語にして伝える方法です。

一方、「Youメッセージ」は「あなた」を主語にして相手の行動や状況を指摘する伝え方です。

 

この違いは、一見小さく見えますが、実際のコミュニケーションでは大きな影響を及ぼします。

例えば、Youメッセージで伝えると「あなたはいつも遅刻する」と言うのに対して、Iメッセージで伝えると「私は、あなたが遅刻すると、心配になります」というふうになります。

この2つの違い、明確ですね。

Youメッセージは相手に非難されていると感じさせやすく、反発を生むリスクがあります。

特にチームワークが求められる場面では、関係性の悪化にもつながりかねません。

 

では、なぜIメッセージが効果的なのでしょうか?

それは、自分の感情にフォーカスして伝えることで、相手を責めずに意思を表現できるからです

たとえば「私は、あなたが笑顔で挨拶してくれると嬉しい」と伝えれば、相手は自然とその行動を続けたくなります。

これは、相手をコントロールするのではなく、自発的な行動変化を促すために非常に有効です。

 

一方で、Youメッセージにも場面によってはメリットがあります。

特に、明確な指示や命令が必要なとき、例えば「この資料を明日までに提出してください」といった伝え方は、Youメッセージの要素を含みつつも、必要な明快さを持っています。

ここで大切なのは「Iメッセージ」と「Youメッセージ」を状況によって使い分ける」ことです。

良好な関係を築きたいとき、感情を伝えたいとき → Iメッセージが効果的で、

指示・命令、状況を明確に伝えたいとき → Youメッセージが効果的です。

 

最後に、Iメッセージを使う際のポイントを3つお伝えします。

  1. 自分の気持ちを素直に伝えること
  2. 相手の行動を評価しないこと
  3. 意見の押しつけにならないように注意すること

以上の3点です。

 

今日からぜひ、日々のやり取りに「Iメッセージ」を取り入れてみてください。

チーム内の信頼関係がより強まり、仕事の成果にもつながっていくはずです。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長で、
ジッピー行政書士事務所の代表行政書士です。