vol.224_他者からの評価を受け入れる。【転原自在】1148

転原自在が人生を豊かにする

私は会社を経営する中で、「成長する人」と「成長が止まる人」の違いを数多く見てきました。

その違いを一言で表すなら、「転原自在(てんげんじざい)」ができるかどうかです。

転原自在とは何か

「転原自在」とは、起きた出来事の原因を、自分の中に見つけられる力です。

うまくいかなかったときに、

  • 「相手が悪い」
  • 「会社の仕組みが悪い」
  • 「運が悪かった」
  • 「時代が悪い」

と外に原因を探すのではなく、

「自分に改善できることはなかったか」と考えられる人です。

これは、自分を責めることではありません。

自分で変えられる部分に目を向けることで、未来を変える力を手に入れる考え方なのです。

自己評価だけでは人は成長しない

人は自分のことを一番知っているようで、一番見えていない存在でもあります。

「自分はちゃんとやっている。」

「十分努力している。」

「自分は悪くない。」

そう思っているうちは、自分の課題にはなかなか気付けません。

だからこそ大切なのが、他者からの評価や指摘です。

上司からのアドバイス。

同僚からの意見。

お客様からのクレーム。

取引先からの要望。

これらは一見すると耳の痛い話ですが、実は自分では見えない課題を教えてくれる貴重な情報です。

指摘を「攻撃」と受け取るか、「プレゼント」と受け取るか

同じ指摘を受けても、人によって反応は大きく違います。

ある人は、「なんでそんなことを言われなければならないんだ。」と反発します。

一方で成長する人は、

「教えてもらえてありがたい。」

「次はどう改善しよう。」と考えます。

この違いが、数年後には大きな差になります。

指摘は、自分を否定するものではありません。

より良くなるためのヒントなのです。

もちろん、すべての指摘が正しいとは限りません。

しかし、一度は素直に受け止め、

「そう見えているのか。」

「そう感じさせてしまったのか。」

と考えることが、自分を客観視する第一歩になります。

他人は自分の鏡

「人は鏡」という言葉があります。

周囲から何度も同じようなことを言われるなら、それは偶然ではありません。

例えば、

  • 「報告が遅い」
  • 「説明が分かりにくい」
  • 「約束を忘れる」
  • 「態度が冷たく見える」

これらを何人もの人から言われるなら、自分では気付いていない癖なのかもしれません。

他人は、自分では見えない姿を映してくれる鏡です。

鏡に映った姿を見て怒る人はいません。

髪が乱れていれば整えます。

それと同じように、他者からの評価は、自分を整えるための鏡として活用すればいいのです。

成長する人は改善を楽しんでいる

私が尊敬する人たちは、例外なく改善を続けています。

「昨日より今日。」

「今日より明日。」

少しでも良くなろうと努力しています。

そして共通しているのは、プライドよりも成長を優先していることです。

「自分は正しい。」よりも、

「もっと良くなる方法はないか。」

を考え続けています。

だから年齢を重ねても成長が止まりません。

人生を豊かにするのは素直さ

人生には、学校のような卒業はありません。

社会人になっても、経営者になっても、人生そのものが学びの連続です。

だからこそ必要なのは、知識の多さではなく、素直に学び続ける姿勢です。

自己評価だけで満足する人は、昨日の自分を繰り返します。

一方、他者からの評価や指摘を受け入れ、自分を改善し続ける人は、未来の自分を変え続けます。

その積み重ねが、仕事の成果を変え、人間関係を変え、人生そのものを豊かにしていくのです。

まとめ

「転原自在」とは、自分を責めることではありません。

自分が変えられることに目を向け、自分自身を成長させる考え方です。

耳の痛い指摘ほど、自分では気付けない宝物が隠れています。

誰かから評価やアドバイスを受けたときは、まずこう問いかけてみてください。

「この言葉から、自分は何を学べるだろうか。」

その一つひとつの積み重ねが、人としての器を大きくし、人生をより豊かなものにしてくれるはずです。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長で、
ジッピー行政書士事務所の代表行政書士です。