スポーツと体罰、昔も今も。

最近、「甲子園出場が有力な学校の監督が部員へ体罰をしていた」というようなニュースが後を絶ちません。

昔はなかったの?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

私が中学・高校の頃にも教師や先輩による暴力は行われていました。

私も教師に暴力を受けたことがあります。

中学の頃、体育の授業中に言葉で注意をされることなく、いきなり蹴り飛ばされました。

私自身、なぜ蹴られたのか全くわかりません。

蹴り飛ばした後に理由も言われませんでした。

今でも私の認識は「指導の一環」などではなく、教師が感情をぶつけた「暴力」です。

今、この教師はある中学の校長をしているそうです。

また私の同級生は、部活の先輩に練習後呼び出されて暴力を受け、腕を骨折。

当然、しばらくは練習ができず、結局、部活を辞めてしまいました。

どちらの例も公にしていないので、加害者は何事もなかったように過ごしていました。

匿名で調査をしてみれば、このような話はいくらでも出てくるのではないでしょうか。

昔の子供達は体罰や暴力を受けても、理不尽さを感じつつも誰にも訴えることなく我慢していることが多かったのではないでしょうか。

我慢することが偉いわけではありません。

告発しても状況が何も改善されず、むしろその後の仕返しを恐れていたのかもしれません。

今、こうした事実が公になるのは、内部告発によるものが多いのでしょう。

暴力を受けた生徒が親に言いつけ、親が訴えるのかな。

それに今は情報が一瞬にして拡散されてしまいます。

どんなに根回しをしても防ぐのは無理でしょう。

どんな理由であれ、建前が何であれ、体罰や暴力は絶対にいけません。

教師も一人の未熟な人間です。

教員免許を更新制にしてその都度、アンガーマネジメントの試験をしてはどうでしょうか?

参考までに、民法724条 不法行為による損害賠償請求権の消滅時効

不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。

二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。

当時の暴力を訴えられることもなく、今の地位を築き、思い当たることが多すぎる人も多いはず。

気をつけなはれや!

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長であり、けむやま行政書士事務所の代表行政書士です。