『昭和元禄 落語心中』を知ったきっかけ
落語・噺家と言えば「笑点」。
私が毎週欠かさず観ている、唯一のTV番組かもしれません。
4年ほど前に、林家木久扇、林家たい平、春風亭昇太、三遊亭小遊三、そして桂歌丸の落語を聞く機会がありました。
噺の内容や主人公について詳しいわけではなく、ただ有名な噺家さんの落語を聞いてみたかった。
最近、高3の娘が持っていた漫画本を見かけたときに、アニメを勧められNETFLIXで一気に観てしまった。
『昭和元禄 落語心中』のざっくりとしたあらすじ
江戸の落語界で昭和後期の名人「八代目 有楽亭 八雲」と弟子「与太郎」の出会いに始まります。
そこから、昭和初期の名人「七代目 有楽亭 八雲」と弟子で後の「八代目 有楽亭 八雲」となる「菊比古」と「二代目 有楽亭 助六」の過去の話しへうつり、それぞれ落語の将来への不安と芸を追求する中で、師匠と弟子、同門の兄弟弟子関係、男女関係などが描かれます。
再び現代へ戻り、師匠の死、「九代目 有楽亭 八雲」襲名へと続きます。
登場人物一人ひとりの人生と落語に向き合う姿勢が素晴らしく、それぞれの人生が絡み合っていく哀しくも感動の話しでした。
作中の落語で感動
作中に出てくる噺は、「死神」「出来心」「初天神」「鰍沢」「野ざらし」「子ほめ」「時そば」「品川心中」「寿限無」「芝浜」など、有名な古典落語の数々。
その中でも、「八代目 有楽亭 八雲」の刑務所慰問での一席「死神」と、四国の旅館での「助六」の「芝浜」は、特に感動する。
日々の稽古による確かな技術、噺家さんの人生経験と高座に上がるときの精神状態などが、落語の臨場感というか凄味にとなるのです。
ある意味、声優さんってすごいと思った。
もう一度観たい
最後まで観終わって思うのは、もう一度観たい傑作ということ。
おすすめ度はもちろん、★★★★★。
今度は漫画で一気見します。
本物の寄席にも、ぜひまた行ってみたいです。