建設重機で使うアドブルー(AdBlue®)が不足

アドブルー(AdBlue®)不足

2021年11月頃から建設重機に使うアドブルー(AdBlue®)が不足しだした。

箱に入った20ℓパックのアドブルー(AdBlue®)です。

アドブルー(AdBlue®)とは

排出ガスをキレイにするために必要不可欠な高品位尿素水で常温で保存できる、無色・無臭の液体です。

一部のディーゼルエンジン車に搭載されている「尿素SCRシステム」で使用します。

「尿素SCRシステム」は有害な排出ガスを浄化するシステムで、

窒素酸化物という有害な物質と化学反応を起こして無害化しています。

建設重機の排ガス規制

ブルドーザーやバックホウなどの建設重機では、排気ガスをクリーンにするために段階を追って排ガス規制を行なってきています。

なぜ重機にアドブルー(AdBlue®)を入れないとならないかというと、現在主流の重機がアドブルー(AdBlue®)を使う排ガス規制になっているからです。

アドブルー(AdBlue®)を使う以前の4次規制の建設重機をレンタルしようとしましたが、市場にあまり台数が多くないため、出払っていて借りられませんでした。

配達不可でガソリンスタンドまで調達しに行った

箱のアドブルー(AdBlue®)が品薄になり、工事現場への配達がされなくなりました。

建設重機にアドブルー(AdBlue®)が使われる以前から、流通トラックには排ガス規制でアドブルー(AdBlue®)が使われていました。

そこで国道沿いの大きなガソリンスタンドへポリタンクを持っていき、アドブルー(AdBlue®)を売ってもらうことになりました。

アドブルー(AdBlue®)の管理環境

アドブルー(AdBlue®)というのは、保管する環境(温度)が-11°C以下で結晶化してしまうために、冬の時期の工事現場での保管には注意が必要です。

一度結晶化しても、温度が上がって溶けて液体に戻った場合、性能が劣化することはありません。

高温による変化については、40度で製品寿命が4ヶ月になってしまいます。

保管場所は、30度以下になる直射日光があたらない風通しの良い場所を確保するのがベストです。

建設重機でエラーメッセージが出た

いくつかのガソリンスタンドからやっとの思いでアドブルー(AdBlue®)を購入することができたのですが、そのアドブルー(AdBlue®)を重機に入れて使用したところ、エラーメッセージが出てしまったのです。

考えられた原因は、まずアドブルー(AdBlue®)の品質の問題。

アドブルー(AdBlue®)は、尿素32.5%:純水67.5%の比率で、性能を発揮できるようになっています。

何らかの理由でこの比率に変化が起きて、重機でエラーメッセージが出たのか?

または、アドブルー(AdBlue®)自体は問題なく、重機のセンサーに不具合が起きたのか?

尿素水濃度を測定してみた

検証してみるために、Amazonでアドブルー(AdBlue®)の濃度を測る機械を買って調べてみることにしました。

ガソリンスタンドで購入してきたアドブルー(AdBlue®)をこの屈折計で濃度を調べてみたところ、比率に問題はありませんでした。

アドブルー計測

なので、重機でエラーメッセージが出た原因は、アドブルー(AdBlue®)の比率が問題ではなさそうでした。

となると、たまたまアドブルー(AdBlue®)を入れた重機のセンサーに問題があったのかもしれません。

まとめ

2022年1月30日現在、箱のアドブルー(AdBlue®)の配達が、少量ではあるが再開されてます。

今後またいつアドブルー(AdBlue®)が不足するか分かりませんが、情報を収集して備えておきたいと思います。

 

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長で、
ジッピー行政書士事務所の代表行政書士です。