vol.188_自分の役割に責任を持つ。【チームワーク】1049

多くの人は誰かが困ったときに助けてあげることをチームワークだと思っています。

しかし、それは大きな間違いです。

そうではなくて、それぞれに与えられた仕事をきっちりこなすことを、チームワークというのです。

野球に例えて言うと、ピッチャーはきちんと球を投げてくれればいい。

センターは、自分のところに飛んできたボールを取ってくれればいい。

センターフライをセカンドやレフトが追うことは、チームプレーではありません。

 

自分のこともできていないのに、人のことをかまったり気になって口を出す。

そういう「評論家」が多い職場は崩壊します。

なぜかというと、その人は戦力になっていないだけでなく、他人の足を引っ張っているからです。

自分の仕事は棚に上げたまま「〇〇さんのやり方は雑だよね」とか「もっとこうすればいいのに」と評論するんです。

でも、そんな言葉に現場を良くしようという、前向きな意図はほとんどない。

実態は、自分を上に見せたいという心理で、他人を下げることで相対的に自分の価値を上げようとする、不毛な優越感の演出にすぎないからです。

 

そうではなくて、自分に与えられた仕事をまず第一にやって、余力があれば他人の手助けをする。

くれぐれもこの優先順位を間違えてはいけません。

 

困ったときは誰かが助けてくれるという思いは相互依存につながり、責任の所在がうやむやになって、やがて「自分がやらなくても誰かがやってくれるだろう」という無賃任状態を生みます。

そして最も大きな損失は、“手を動かす人”が報われないことなんです。

 

だから絶対に個人の気分で誰かを手伝ってあげたり、手伝わなかったりしてはいけないのです。

 

評論家は、自分の存在を周りにアピールしたいだけなんです。

だけど、評価されるのは常に「成果を出す人」なのです。

だからこそ、他人に気を取られず、目の前の仕事に全力を注がないといけないのです。

人を批判する前に、自分はどれだけ仕事で成果を出せているのか。

答えはいつだって、行動と結果にしかないのです。

一人ひとりが任された仕事を、責任を持ってきっちり仕上げることが、チームワークにつながるので、実践していきましょう。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長で、
ジッピー行政書士事務所の代表行政書士です。