結論から言うと、会社の数字と直結しているものは、給与と賞与です。
学生時代アルバイトをしていた時も、社会人となり社員として働いていた時も、私は、給料は社長が支払ってくれるものだと思っていました。
でもこれは間違いです。
賞与は社長が支払います。
業界が同じでも、業績が悪い会社、小さい会社では賞与が支払われない会社があります。
これは社長の差です。
しかし、給料は黒字会社でも赤字会社でも、社員、パート、アルバイトに支払われます。
それはお客様が支払ってくれるからです。
会社で働くすべての社員の最大の関心事は、自分の給料です。
しかしその一番気になる給料のもとになっている「会社の数字」にはほとんど関心がありません。
会社の数字は他人事だと思っているからです。
他人事だと思うと人は関心を示さないのです。
多くの会社の社員は、自分の会社がどういう経営状態にあるかを知らないし、知ろうともしませんが、これは普通のことです。
しかしそれでは良い会社、強い会社はできません。
ましてやお客様の満足を勝ち取ることは到底できません。
みんなが一番関心がある給料を、会社の数字=経営に合致させるためには、社員を経営に参加させることが必要です。
会社の経理=数字を公開して、社員に協力してもらうことです。
会社が儲かっているか、儲かっていないかわからなければ、満足感も危機感も持ちません。
給料が安い、賞与が低いと文句を言う人がいます。
人は物を買うとき、他の商品と値段や品質を比べて買います。
同様に給料に関しても、自分とは違う仕事をやっている社員と自分を同じ次元で比べる人がいますが、これは間違いです。
では何と比べたら良いか。
それは過去の自分と比べれば良いのです。
社員が目標に向かって頑張るときに人とは比べない。
他部門と比べない。
自分の部門の前年と比べることに重点を置くのです。
つまり、組織ごとに全員が力を合わせれば給料が上がる仕組みなのです。
社員の一生を通じての一番の関心事は給料と賞与です。
給料は、お客様が支払ってくださるものです。
全員が努力して粗利益を上げ、その分配として獲得するものが賞与だということを覚えておいてください。