昨日、大宮公共職業安定所主催の「建設業事業主対象セミナー」に参加してきました。人手不足・高齢化が顕著な建設業界において、どのように人材確保をしていくかがテーマ。魅力ある職場づくりに取り組み、求人内容を充実させることが大切だということを再確認しました。
現在の労働市場について
平成30年7月現在の全国完全失業率は2.5%。ハローワーク大宮受理時の求人・求職対照表によると、建築・土木技術者等の有効求人倍率は6.56倍、建設・掘削の職業は7.52倍。
求職者の動向及びニーズ
応募要件に関する意見として「応募可能年齢を引き上げてほしい」「資格保有が応募要件となる求人が多いため応募が難しい」「学歴が要件となる求人が多いため応募が難しい」などがあります。
労働条件に関する意見は「退職金制度を設けてほしい」「日給制ではなく月給制にしてほしい」「現場までの移動時間を就業時間に含んでほしい」などが挙げられていました。
建設業における労働環境として、年間総実労働時間は2,066時間、年収額(平成28年度)は418万円、平均年齢は47.4歳。
求人票における注視時間の第1位「仕事内容」2位「就業時間」3位「就業場所」4位「休日」でした。
「賃金」が11位だったのが意外でした。
雇用から始まる社会貢献
法務省が所管している国の機関「コレワーク(矯正就労支援情報センター)」というのをはじめて知りました。「コレワーク」は『前科があるという理由などから,仕事に就く上で不利になりがちな受刑者等の就労を支援するために設置されました。ハローワーク(公共職業安定所)に,受刑者等専用求人を出すに当たって必要となる,受刑者等の希望職種や資格などの情報提供をはじめとした採用手続きのための支援を行うことで,雇用のマッチングを進めています。』
また法務省では、『受刑者及び少年院在院者が施設から出た後の就職先をあらかじめ確保できれば、彼らの円滑な社会復帰に効果的であり、何より再犯防止につながることから、平成18年度から、厚生労働省を協力して総合的な就労支援対策を行っており、その施策の一環として、「協力雇用主」制度を実施しています。』
再犯防止と仕事の関係は、無職者(26.5%)に対し有職者(7.7%)と約3倍と再犯率が大きく異なります。
企業としては人材不足を少しでも補えるメリットがありますが、受刑者等の人権を守りつつどのように接したらよいのか、再び犯罪を起こしたらどうしようとか、偏見なく受け入れ共に働いていくには課題が多いと感じました。
労働環境を改善し、魅力ある職場づくりを続け、上手に情報発信していき人材確保につなげていきます。