vol.48_センターピンの見極め方。【ランチェスター戦略】1561

vol.48_センターピンの見極め方。【ランチェスター戦略】1561

今日のテーマは「センターピン」の見極め方という話をしていきます。

経営計画書には、数々の方針が書かれています。

その中でも中期5ヶ年計画から逆算して、今期にやるべき短期計画、それを達成するための重点方針と言うのが落とし込まれます。

センターピンとは、ボーリングで一番前に立っている真ん中のピンのことです。

このセンターピンを倒さないとストライクを取れることは絶対にありません。

どんなに格好良いフォームで投げても、ボールがセンターピンを外し、後ろにあるピンを倒しているだけでは成果に結びつきません。

会社には課題がたくさんありますが、その課題の一つ一つがピンなんです。

その中から「センターピン」を見つけるのは簡単ではないんです。

どういうことかと言うと、どこの会社でもよくあると思うんですけど、例えば、お客様満足度を上げようとか、クレームをゼロにしようとか、社内のホウレンソウをしっかりしようとか、そういったのがいろいろ課題があると思います。

これらの課題が「センターピン」なのかどうか見極める時は、その目標が達成したら本当に短期計画の数字が達成できるかどうかと言うことを、何度も問いかけて作っていくんです。

もしそれで、いやクレームがゼロになっても売り上げは上がるわけじゃないなぁとか、社内の​​ホウレンソウが徹底されても、粗利益が増えるわけじゃないな、てことに気づいていくんです。

「センターピン」っていうのは、今期にその「センターピン」が倒れれば、確実に良くなると言うピンなんです。

フソウ開発工業のような中小企業では、経営資源である人・モノ・お金が限られているので、やることとやらないことを決める必要があります。

やることを明確にしたら、やることに優先順位をつけます。

さらにその後、やることの中からセンターピンを探していきます。

この作業は毎年、経営計画書を作る時にしています。

だから、事業のセンターピンは何かをしっかり見抜き、絶対に倒す必要があります。

これができるかどうかに事業の成長がかかっています。

何か大きな成果を出すためには、目的に向かって行動を絞り込む必要があります。

絞り込んだ意思決定に対して、経営資源を全力で注ぎます。

やらないことを決めてから、やることに集中するんです。

その結果が大きな成果に繋がり、これを続けることで数字も達成できる。

このようなサイクルで良い経営は動いています。

「センターピン」というのは、今期にその「センターピン」が倒れれば、確実に良くなる、と言うことなんです。

すべてのピンをなんとかしようと考えた結果、やるべきことが多すぎる状態に陥ってしまうので、しっかりと1番のセンターピンを狙うことに集中します。

このセンターピンをしっかり倒せることで、2番以降のすべてのピンが倒れる可能性があります。

7番、10番ピンを狙っていて、1番ピンが倒れることは絶対にありません。

ぜひ、フソウ開発工業にとってセンターピンとは何なのかをしっかりと見極めて手を打っていきますので、社員の皆さんが実行して、成果を出していきましょう。

はい、今日の知行合一のススメは以上です。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長であり、けむやま行政書士事務所の代表行政書士です。