vol.102_朝令暮改を恐れない。【朝令暮改】1070

最近は考えるのが面倒くさいという人が、世代に関わらずに増えているようです。

何か自分では超えられそうもない問題に直面した時に、行動して何とか乗り越える。

その経験が自信になって、次へ向かうエネルギーが湧いてくるものなのに、考えるのが面倒くさい、そして実際に行動するなんて大変だからできることなら避けて通りたいという人が多いのです。

これは、非常に怖いことだと私は感じています。

 

日本という国はこれまで、学ぶことによって発展してきた国と言ってもいいのですが、ある程度の物的豊かさを達成してしまって「もう、これくらいでいいか」と落ち着いてしまったところがあるのかもしれません。

とりあえず現状、一応物事が回っているので「いま考えなくてもいい」となっているわけです。

 

特に「あなたの考えを聞かせてください」などと言われると、それだけで「ああ、面倒くさい」となる人が多いのです。

考えることを嫌う傾向、これは非常に怖いことなのです。

考えなくてもある程度、生きていける世の中なのです。

 

しかし状況は常に変わっているので、今後はますます自力で考えて、瞬時に行動できる瞬発力がなければ、現実に対応していくことが難しくなっていきます。

仕事においても正解は常に変わっていきます。

昨日の正解は今日は不正解になることがあるのです。

なので、ルールも常に変えていかなくてはいけません。

 

朝令暮改という言葉があります。

朝に命令を出して夕方にそれを変えることという意味です。

この言葉は良くない例で使われることが多いようですが、違います。

社長が朝に出した決断に対して社員が実行した結果、間違いだったことに気づいたとします。

それに気づいたのに明日もその間違った命令を続けていてはダメなことは、皆さんもわかると思います。

決定したことを全力ですぐに実行して見ると、結果が出ます。

良い結果であれば続ければいいし、もし良くない結果が出たら変更して、また実行する。

この繰り返しで良くなっていくのです。

1回の決定で正解を出そうとするのではなく、とにかくすぐに実行して結果を出す、そして出た結果をしっかりと報告する、このプロセスを覚えておいてください。

優柔不断は誤った決定より、さらに悪いですからね。

朝令暮改を恐れずに、すぐに行動して結果を報告するようにしましょう。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長であり、けむやま行政書士事務所の代表行政書士です。