vol.108_コミュニケーションは思いやり。【意見具申】0069

人生というのは、今までの決断の結果の連続によって今があります。

みなさんの人生ですから、自分でやること・やらないことを決めて生きていけばいいのです。

家族がいれば、家族と相談して決めることもあるでしょう。

 

では仕事ではどうかというと、どんな会社でもその会社の決まりやルールがあります。

仕事で自己判断する場合でも、まず、必ず会社のルールの範囲内でどう決定できるかということを最優先に考えて行動してください。

初めからルールを無視して自己判断するということはやめてください。

もし会社のルールを無視して自己判断し、何かをするという手順を踏めない人は、そこをまず変えていきましょう。

そこで、ルールを無視して自己判断した人というのは「自分は正しいことをしている」 と思っているんですね。

その人に対して「あなたの行動や態度は間違っている」と言ったらどうなるでしょうか?

「はい、わかりました。今後は気をつけます」と素直に従うことは、まずありません。

「自分が正しいことをしている」と思っている人に対し、それを否定するようなことを言っても相手の心には届きませんよね。

人が誰かを注意したり指摘する時は「あなたの行動や態度は間違っている」という前提の上で行われます。

これでは、相手は抵抗を示し、聞く耳を持たなくなります。

 

ちなみにベクトル勉強会やチャットボイスでは「みなさんの気づきの感性を磨く」ということを繰り返し伝えています。

みなさんにわかって欲しい事は、「現状ではダメだ」と言っている訳ではありませんからね。

でも、もし少しでも仕事を通して自分の成長を実感し、より豊かな人生にしたいのであれば、気づきの感性を磨いて、気づいたことから少しずつ行動を変えていくことをした方がいい、という考えのもと会社の方針を決定しています。

「相手を否定」するつもりはありませんが、「相手を否定しない」というのは、ルールを無視して自己判断で仕事をしてしまう社員に対して「自己判断をしてもいいよ」と認めることではありません。

そうではなくて「自己判断をしてしまう行為は否定しても、その人の人格まで否定しない」ということです。

なぜならば、その人はその人なりに良かれと思って「自己判断」をしているはずです。

いろいろ選択肢がある中で、自己判断するという行動・態度を積極的に選んだのかもしれません。

あるいは「これくらい自己判断しても問題ないだろう」と思ったのかもしれません。

もしかすると、いつものクセで自己判断してしまったのかもしれません。

いずれにしても本人にとってみれば、自己判断したことは問題行為なんかではなく、むしろ、ベストな選択だったのです。

このように考えると「自己判断したその人を否定しない」こともできるようになると思います。

 

人を「問題がある」と決めつけている時点で、 相手を否定的に見ていることになります。

人に行動を変えて欲しい場合であっても、相手の気持ちになって伝えることや、どんなタイミングでどのような言い方で伝えるかで、相手の受け取り方や、その後の行動も大きく変わってきます。

そのことを頭の中で一度、整えてから相手に伝える練習をしていきましょう。

相手が受け入れやすい状況とタイミングを考慮することをしていきましょう。

今日の知行合一のススメは、以上です。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長であり、けむやま行政書士事務所の代表行政書士です。