vol.161_紙短情長。【葉書】1246

紙短情長【したんじょうちょう】

「紙短くして情長し」。手紙に綴る文章は、想いの丈の長さに比べると短く感じてしまう。

「書きたいことはまだまだあるのに、もう紙がない」「紙が足りない」という意味です。

手書きでハガキにお礼状を書くことには、現代のデジタル時代において特別な価値があります。

そのメリットを3つにまとめてお話しします。

1つ目は「温かみや誠意が伝わること」です。

手書きには一人ひとりの個性が表れます。

達筆でなくても、文字の揺らぎや丁寧に選んだ言葉は、相手に「自分のために時間を割いてくれた」という特別な思いを伝えます。

メールやSNSのメッセージが便利な反面、どこか事務的に感じられることもありますよね。

それに比べて、手書きのハガキは真心が伝わり、受け取った人を感動させる力を持っています。

2つ目は「記憶に残りやすいこと」です。

ハガキという形で残るお礼状は、相手にとって物理的な存在感を持ちます。

デジタルのメッセージは埋もれやすいですが、手書きのハガキは机の上や冷蔵庫に貼られるなど、長く目に留まることが多いです。

それによって「この人は丁寧な人だ」という印象が記憶に残り、次のビジネスやプライベートでの関係にもプラスに働きます。

3つ目は「書くことで自分の気持ちを整理できること」です。

お礼状を書く過程で、自分が感謝したい出来事や相手の行為を振り返る時間ができます。

何に感謝しているのか、どう相手に伝えたいのかを考えることで、自分の気持ちも整理され、より具体的で心のこもったメッセージが生まれます。

このプロセス自体が自己成長にもつながるのです。

まとめると、手書きのハガキでお礼状を書くことは、温かみを伝え、記憶に残りやすく、自分自身の感謝の気持ちを整理するという3つの大きなメリットがあります。

手書きでハガキを送ることは、いくつになっても誰でもできることです。

詳しくは経営計画書の中の「お礼状に関する方針」に書いてありますので、普段なかなか言葉で伝えきれない感謝を、手書きで書いて送ることを、良い習慣として続けていきましょう。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長で、
ジッピー行政書士事務所の代表行政書士です。