vol.168_人財の質が企業の未来を決める。【会社経営】0225

今日は、私が最近強く感じている「人材の質の低下」についてお話しします。

これは、特にサービス業や飲食業界でよく感じるのですが、私たちの身の回りのどの業界にも影響を及ぼしている問題です。

最近、こんな経験をしました。

ある会社に電話で問い合わせをした際、相手の対応があまりに酷く、思わず電話を切り別の会社に依頼をしました。

そこで感じたのは「どれほど優れた商品を売っていても、どれだけ納得のいく価格を提示しても、サービスの質が悪ければその会社は選ばれない」という現実です。

実際、お客様にとってスタッフの態度や接客レベルは、企業の印象そのものを決定づけます。

皆さんも飲食店で料理が不味くても怒ることはないと思いますが、スタッフの態度が悪いと怒る人は多いのです。

では、なぜこのような状況に陥っているのでしょうか?

その原因をたどると、多くの場合「人材の採用難」に行き着きます。

多くの企業では次のような悪循環が起きています。

  1. 採用戦略がうまくいかず、応募者が集まらない。
  2. 欲しい人材でなくても、いないよりましなので合格レベルを下げて採用してしまう。
  3. 社員教育せずにに現場に出してしまう。スタッフに無理な勤務を強いる。
  4. 疲弊したスタッフが余裕を失い、サービスの質が低下する。

この流れを放置すると業績は確実に悪化し、最終的には企業の存続にも関わります。

 

では、どうすればこの問題を解決できるのでしょうか?

答えは明確です。「人材を【人財】に育てる」という視点を持つことです。

社員教育はそれだけ重要だということです。

そもそも人材には4つの種類があるといわれています。

  • 人財:価値観を共有し、利益を生み出してくれる人。
  • 人材:教育と素直な行動力次第で成長し、未来の力となる人。
  • 人在:ただ存在しているだけの人。
  • 人罪:組織に害を与える人。

採用する段階でいかに【人材】を見極め、適切な教育やサポートを通じて【人財】に育てるか。

これが、企業の未来を決める最大のポイントです。

特に社員数の少ない小規模な会社では、商品や価格での差別化が難しいため、「人」が何よりも重要な差別化要因になります。

私たちが目指すべきは、ただの「人材確保」ではなく、スタッフ全員が誇りを持って働ける職場づくりです。

社員教育を繰り返し行い、「人」で差別化することでサービスの質を向上させて、お客様から選ばれる企業になっていきましょう。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長で、
ジッピー行政書士事務所の代表行政書士です。