vol.36_理解は偶然、誤解は当然。【聞くこと】0336

vol.36_理解は偶然、誤解は当然。【聞くこと】0336

結論から言いますが、指示・命令をしたときには、必ず復唱させることです。

これは現場作業中でも必ずできるし、効果があります。

「もう一回言ってみて」とその内容を言わせることです。

言わせてみると、指示したことがしっかり伝わってるかどうかわかります。

それを多くの人はやらないで「OK ?」とか「わかった?」と言って伝えたつもりになってしまうんです。

そうすると指示を受けた相手は「はい、わかりました」と言いますね。

でもこれは理解したという意味の「はい」ではなくて、聞こえたよという意味の「はい」なんです。

ここで指示・命令がしっかり伝わってないと、ミスが起きるわけなんですね。

だから、復唱させてみないと正しく理解しているかどうかはわかりません。

例えば、社員がメモを取りながら聞いているのであれば、そのメモを復唱させる。

指示を伝える側と、その指示を受ける側では、思惑が違うのは当然の話なんです。

人間っていうのは、それまでの体験レベルによって、物事の受け取り方が違ってきます。

だから、同じ伝え方をしても、小学1年生の受け取り方、中学1年生の受け取り方、高校生、社会人の受け取り方、レベルによってさまざまなんです。

社員も一緒です。

同じ指示を出しても、社歴がまだ浅い人の受け取り方、幹部社員の受け取り方、それぞれ違うんですね。

ですから、同じことを伝えても聞く人の立場によって、伝わり方が違ってきます。

なので、「なんでお前は分からないんだ」ということは言わないことです。

「理解は偶然、誤解は当然。」なんです。

だから、余裕を持って指示出しをすることを心がけてください。

余裕を持てることで、復唱してみる時間が持てることになりますからね。

そうすると、結果的には伝達ミスが減らせますから、早く仕事が進むことになりますからね。

あと、やっぱり大切なことは「転源自在」の考え方です、自分の眼のまえで起きてきる全ての事の原因は自分にある、という考えでいると、理解できない相手がいけないのではなく、自分の伝え方が良くないのでは、と考えた方が、いくらでも打つ手は自分で変えて、試行錯誤することで誤解を少なくできるのです。

相手を変えるより、自分が変わった方が早いですから、実践してみてください。

はい、今日の知行合一のススメは以上です。

煙山 光宏

1970年生まれ。
フソウ開発工業株式会社の2代目社長であり、けむやま行政書士事務所の代表行政書士です。