vol.42_場を清める。【環境整備1】0289
日本には「やおよろずの神」がいると言われていますが、「ヤオヨロズ」を漢字で書くと「八百万」と書きます。
文字通り8,000,000の神様がいて、つまりあちらこちらに神様がいるのです。
例えば、部屋に出入り(でいり)するときに一例をして出入りしますが、これはその場にいる神様に「この場に入らせていただきます。よろしくお願いします。」「この場で仕事をさせて頂きました。ありがとうございました。」と言う礼儀なのです。
また、このような考え方があります。神様は汚れているのが嫌いです。
だからしっかり掃除をすると、神様も喜んでくれて、機嫌の良い神様は、私たちにお力を貸してくれます。
しっかり清掃することにより、願いが叶うと言うことなんですね。
ゴミを拾うと言う事は、落ちているゴミに気づかなければ拾えません。
気づくためには、意識をしなければなりません。
そして、気づいても行動しなければ拾えません。
つまり、ゴミを拾うと言う事は「気づき」の能力を育てることなのです。
これが自己成長につながり、感性を磨くということであって、環境整備の基本なんです。
先日ある幼稚園の園長先生が話してくれたことですが、その人が働く幼稚園では、園児が怪我をすると必ず掃除をして場を清めるそうです。
するとぴたっと怪我がなくなるそうです。
これは「心のすさみ」に通じるのですが、場が乱れていると、その乱れた場にいる人の心まで乱れるのです。
その結果、子供や先生の心が落ち着かず、怪我につながるのだそうです。
Brokenウィンドー理論というのがあります。
窓ガラスが割れているのを見ると心の中にすさみが入り込みます。
そのすさみによりもう1つの窓を割ってやろうと言う気持ちになり、窓を壊してしまいます。
そのうちすべての窓が破れてしまうのです。
誰かが運転している車から、缶コーヒーの空き缶を捨てているのを見たとします。
それを見た人は心にすさみが入り、自分もポイ捨てしようと言う心理になって空き缶を捨ててしまいます。
だから国道などで汚いところは、ますます汚くなるのが、この割れ窓理論Brokenウィンドー理論なんです。
人間は目から入ってくる刺激は無条件、無意識に脳に情報として蓄積されます。
整理整頓や掃除のできていない環境や、言葉が乱れている環境では、人の心理状態も違ってきます。
どうでしょう、皆さんの目の前の環境は整っているでしょうか?
「親の背中を見て育つ」と言う言葉は、子供が無条件、無意識に親の言動を情報として脳に蓄積していると言うことです。
環境の悪化は心にすさみを生みます。
倒産する会社はトイレが臭く、駐車場がゴミだらけ、植木の手入れもされていません。
環境整備の基本は、整理・整頓・清潔です。家庭でも、職場でも、この環境整備を実践し、整った環境で生活するようにしましょう。
場を清める事は、その人の心の表れです。
毎日の環境整備を、ただ写真をとってチャットに上げるだけの意味のない習慣にしている人は、要注意です。
乱れた気分や感情で仕事をしないように、しっかり環境整備を行い働く場を清めましょう。
はい、今日の知行合一のススメは以上です。